シリコン・バレーのコンサルタントによるこの本は、レビューも非常に良く、効率化や生産性の向上に悩んでいた私にはぴったりの内容でした。ただ、「エッセンシャル思考」というのは全く新しいコンセプトではなく、要するに、人生や仕事における選択と集中の重要性と、それをどのように実現していくかについての本です。良い本だったし、非常に評価されているのはおそらく強く、分かりやすく、知的な文章だということがあるように思います。やるべきことはクリアにわかりました。ただ、それを自分が実際に行うことができるかどうかというのが課題です。現代、身の回りの情報はものすごいスピードで増えていく、世の中には知らなかったことや、面白いことがたくさんあるという、まさに生きていく実感をインターネットは与えてくれるけれど、同時によそ見している間に時間やエネルギーがどんどん奪われている。こんな状況だからこそ、選択と集中についてみんな危機感を持ち、この本も評価されるのだと思います。私はリストとか統計とか、とにかく数値化とか見てわかるコンセプトが好きで、概念的な考えはなかなか腑に落ちないところがあります。今、一番重要ではないこと、たとえば好奇心を覚えた出来事とか人とか、そういったもので人生は豊かになるかもしれないし、あるいは今後の仕事に何かすごく大きな影響を及ぼすかもしれないと思います。本当に重要なことに集中するのは大事ですが、「今重要じゃないけど、なんか気になる」ことを、たとえば自由時間の何パーセントにするといいとか、決まってればいいのになあと、絶対無理なことを考えました。